Our Treatment 当院の不妊治療

未婚女性の卵子凍結

当院では、未婚女性を対象とした社会的適応の未受精卵子凍結を行っております。
妊孕性温存治療の卵子凍結は専用ページをご確認ください。

対象

25歳~39歳までの未婚女性の方

予約方法

完全予約制となっております。
空き状況、ご予約については03-3366-3969までお問い合わせください。
(平日 9:00~16:00、土日祝 9:00~13:00)

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卵子凍結とは?

妊娠する力は女性の年齢により大きく変化することがわかっており、一般的に30歳頃まではほぼ一定ですが、その後卵子の質・量が低下することで徐々に低下し、35歳を過ぎたあたりから急激に妊娠しづらくなってゆきます。
そこで、現在不妊治療で広く行われている生殖補助医療の技術を用いて、若いうちの卵子をあらかじめ凍結しておき、将来妊娠が現実的になった際に、その卵子を使って妊娠を目指すことを目的とする方法が未受精卵子凍結です。
今は妊娠することができないけれども、いつかは妊娠をしたいという場合、妊娠の可能性を残す方法として、近年増加傾向にある医療技術です。

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卵子凍結の流れ奥様イラスト

一度の採卵で複数個の卵子を採取するために、排卵誘発剤(内服・注射)を用いて卵胞を育てます。
卵胞の十分な発育が確認できた段階で、採卵日を決定し、経腟的に卵巣に針をさして卵子を体内から回収します。
回収された卵子のうち、受精能力のある成熟卵子を凍結保存します。

治療スケジュール例
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凍結後

妊娠が現実的に考えられるようになるまで、採取した卵子は凍結保管します。
凍結することで卵子は採取した時点での年齢の妊娠率が期待できますが、その間もご自身は年齢を重ねていきますので、妊娠合併症のリスクは移植する時点での年齢が高くなるほど上昇することになります。

妊娠が現実的になったら奥様イラストご主人様イラスト

凍結した卵子を使用して妊娠を目指す場合には、生殖補助医療が必要となります。
具体的には卵子を融解後、パートナーの精子と顕微授精によって受精をさせ、胚の状態まで育てた後、子宮に胚を移植することで妊娠を目指します。
ただし、自然妊娠等を一定期間目指すなど、状況によっては様々な選択肢が取れる場合もあります。
妊娠が現実的に考えられるようになった時点で、凍結卵子の使用の有無に関わらず、一度相談にいらしていただければ、ご夫婦のご希望も考慮しつつ最適な妊活プランをご提案させていただきます。

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卵子凍結時、融解時のリスク

  • 卵巣刺激により卵巣過剰刺激症候群、採卵時の出血、感染など
  • 卵胞が育たない、または採卵時に排卵済・卵子の変性・空胞等で卵子凍結に至らない可能性
  • 融解後卵子が変性して使用できない(融解後の卵子生存率80.3%)、移植に至らない、移植しても妊娠成立しないリスク
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凍結卵子を使用した場合の妊娠の可能性

卵子凍結は将来の妊娠に備える有望な選択肢ですが、妊娠・出産を保証するものではありません。
凍結した卵子が出産に至るには、融解後に①生存し顕微授精に使用できる、②精子と正常受精する、③妊娠可能な胚に成長する、④子宮に移植して着床し、妊娠が成立する、⑤流産になることなく、出産に至るといったように様々な関門があります。実際に海外の文献によると、卵子1個あたりの出生率は4.5~12%と報告されており、凍結時の年齢が若い卵子の方が妊娠・出産に至る確率は高いとされています。また、日本産科婦人科学会の報告によると2021年には380周期の未受精卵子を融解して治療が行われ、そのうち28周期が分娩に至っています。
特に日本においては、データが少なく、今後の検証が必要な技術でもあります。

来院時間帯

8:00~12:00
初診のご来院時間です。初診以降、採卵周期が開始した際はクリニック診療受付時間をご参照ください。

当日の持ち物
  • 顔写真付きの公的身分証明書
    (ご本人確認のために必要です。)
  • 健康保険証
    (原則として自由診療となりますが診療するうえで保険診療が必要となった際に必要です。)
  • 戸籍謄本
    (未婚かどうかの確認のために必要です。当院を受診される日から3か月以内に発行された「全部事項証明」原本)
    コピーおよび戸籍抄本は無効といたしますので、戸籍謄本(原本)を必ずご持参ください。
料金


採卵費用(採卵周期ごとに発生する基本料金) 110,000円
採卵の結果、卵子が採取できた場合 1個~5個まで 55,000円
6個目以降1個につき追加で 11,000円
消耗品費用(採卵周期ごと) 40,000円


凍結処理費用(採卵周期ごと) 1個~3個まで 55,000円
4個目以降1個につき追加で 11,000円
凍結保存管理料 1ケーンにつき1年間(+1か月未満の端数日数) 66,000円

  • 採卵費用には採卵周期の診察料が含まれております。ただし、採卵周期以前の診察(調節周期)が必要な場合は別途料金が発生します。
  • 初診料、感染症検査料、ホルモン検査料、超音波検査料、採卵周期中に使用した薬剤費は別途料金が発生します。
  • 採卵周期が途中でキャンセルとなった場合は、採卵周期治療開始から診察回数1日あたり11,000円をキャンセル後にお支払いいただきます。
  • 凍結した卵子を当院で体外受精に使用する場合は、上記のほか別途料金が発生します。かかる費用につきましては、当院自費診療に該当する治療費が基準となります。
  • 当院における治療は、妻の年齢が満50歳に達するまでとし、満50歳を経過した場合は当院での治療はできません。
  • 上記費用は今後見直しや改定がある場合があります。
  • 上記税込金額は2023年10月16日時点の消費税率(10%)表記であり、今後、増税・減税に伴い変動する場合があります。
  • ご不明な点等ございましたら当院受付までお問い合わせください。

卵子凍結料金シミュレーション

東京都助成金制度について

東京都にお住いの方は東京都の助成金制度が受けられます。詳しくは、東京都ホームページをご参照ください。

参考
ノンメディカルな卵子凍結をお考えの方へ(公益社団法人 日本産科婦人科学会)